- えりこ先生
痒くなると寝られないのはなぜ?
アトピー性皮膚炎のひどい方は
「夜寝られない・・・」
そんな相談をよく受けます。
これってどうしてなのでしょうか?
「痒いから掻いていて寝られないんじゃないの?」
という声が聞こえて聞こえてきそうですが
れっきとした理由があるのですよ。
そもそも眠気を誘う物質というのが最近分かってきていて
それが”アデノシン”というものです。体のエネルギー源となるアデノシン3リン酸の代謝物で燃えたカスになります。
そんな燃えカス ”アデノシン” ですが、痒みのもとである”ヒスタミン”が増えるのを抑えてくれ、睡眠を引き起こしてくれるのです。
しかし、痒みが強い方は身体の中にヒスタミンが増えているので、アデノシンが少なくなってしまって不眠につながってしまうのです。
裏を返せば、より良い睡眠が得られればアトピーの痒みがなくなるとも考えられます。
漢方薬でもアデノシンの働きをよくするものがあると最近分かってきています。
皮膚の相談の方は、大体の方が眠りが浅く夜の間に掻いています。
睡眠の質をよくすることが皮膚のトラブルの方には一番必要なことなんですよ。
