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​多汗症

​多汗症とは?

皆さんの体から出る汗。適度な量は必要ですがこれが多すぎるとQOLの低下にまでつながってしまいます。

頭や手足などからあふれるように出てくる汗には、「病院で治療したけれども変化がありませんでした。」「仕事するとき支障が出てしまうので汗を止めたい」などという事から漢方薬局にいらっしゃいます。

全国疫学調査では汗のために日常生活に支障が出ている人が7人に1人、14%にも上り、20~40代の社会生活を担う年代が88%を占めるといわれています。手掌多汗症で悩まれている方は人口の5.3%、頭部、顔面多汗症で悩まれている方は人口の4.7%にも上るといわれています。特に手掌多汗症は「握手ができない」「書類が汗で濡れてしまう」などQOLの低下に直接的につながってしまうので放っておかずに早めに対処したほうが得策です。

​漢方薬 鍼灸からみる多汗症

中医学でも“多汗”として​、昔の中国の医書に書かれています。

五液の一つである“汗”は「汗は陰に発して陽から出る。その根本は陰中の営気にあり、その啓閉は陽中の衛気による」と書かれており汗が出るという事は、その陽気が蒸化して出ていて汗腺の開閉も陽気が関わっているといえます。

もし何らかの理由で陽気が亢進しすぎてしまうと、汗は過度に蒸化してしまい、さらに衛気が少なくなるため汗腺の開閉がうまくいかなくなり多感を引き起こしてしまいます。

​多汗症の中医学的分類

​漢方薬 不妊 皮膚

(1)内熱証

食事・緊張・ストレスなど何かしらの原因があって汗が出るのがこのタイプです。

​それぞれ、食事の時に頭頂部から多汗が生じたり、緊張して汗が吹き出したり、イライラして突然多汗します。

漢方薬では、胃にある熱をとったり、緊張している心を静めたり、イライラしやすい体質を改善する“清胃泄熱薬”

“清心瀉火薬”“清肝泄熱薬”などを使います。

鍼灸では、“胃経の経穴”“心経の経穴”“肝経の経穴”などを選穴します。

(2)湿熱証

手足から大量の汗をかき、ダラダラと発汗が続いて止まらないのが特徴です。

漢方薬では、“清熱燥湿薬”などを使います。

鍼灸では、“脾経の経穴”“胃経の経穴”などを選穴します。

(3)気血お阻証

雨が降るように汗をかき、肉体的精神的疲労がたまると出てきやすいのが特徴です。

漢方薬では、“補気営血薬”“理気活血薬”などを使います。

鍼灸では、“肺経の経穴”“血にかかわる経穴”などを選穴します。

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