top of page

​乾癬(かんせん)

​乾癬とは?

乾癬は、皮膚に、炎症(赤み・腫れなど)が生じる全身性の病気です。皮膚症状は、頭皮、ひじ、ひざやひざ下、おしりなど刺激を受けやすい部位に多くみられるのが特徴です。

「恥ずかしいから治したい」「痒いから何とかしてほしい」などで薬局にいらっしゃいます。

 

症状は、銀白色で厚いうろこのような紅斑がでる“皮膚症状”と痛み腫れなどが起こる“関節症状”が起こることもあります。発症原因はまだ詳しくわかっていませんが、免疫バランスの異常によっておこると考えられています。

皮膚の細胞が過剰に増殖して健康な皮膚に比べて10倍以上の速度で生まれ変わります。

そして過剰につくられた皮膚は積み重なって盛り上がり、表面を銀白色のかさぶたのように覆い、最後はポロポロとはがれ落ちます。

また炎症細胞がたくさん集まって活性化するため毛細血管が拡張し肌が赤くなります。

関節などにも腫れやこわばり変形が出ることもあります。

日本での患者さんの数は40~50万人といわれています。欧米に比べると患者数は少な目ではありますが

近年増加傾向にあります。​理由としては食生活の変化、そしてストレスなどが原因として言われています。

​漢方薬 鍼灸からみる乾癬

中医学では、“銀屑病”や“白ひ”などといわれており、寒さ、乾燥などの外因が皮膚から侵入を攻撃して乾癬を生じるといわれています。また、飲食が不摂生だったりストレスが過多にかかったりなどの内因も言われています。

肺の防衛機能が障害されて経絡がふさがれてしまうため、肌に栄養がいきわたらなくなってしまい乾癬ができてしまいます。

​また、ストレスなどの肝気がたまってしまうとで火熱を生じ、それが原因で乾癬ができるとも考えられています

​アレルギーを起こしやすい食事(辛い食事等)の過食や変食など食べ物が起因している場合もあるので食事の管理も必要になります。

​乾癬の中医学的分類

​漢方薬局 不妊 皮膚

​(1)≪血虚風燥証≫

薄い斑状の皮疹が全身に生じます。

大量の乾燥した鱗屑が見られ、層をなして落屑するのが特徴です。

新しい皮疹が出てくることは少なく軽い痒みがあります。

一般的な症状として、めまい、倦怠感、食欲不振などを伴う事もあります。

漢方薬では、血を補って肌に潤いを出す“養血和営薬”などを使います。

鍼灸では、“脾経の経穴”病変部位に基づいて選穴します。

(2)≪血お証≫

紫暗色が多く、硬く厚い貨幣状のものが多く、落屑しにくいのが特徴です。かゆみは出たりでなかったりを繰り返します。

一般的な症状としては、頭痛、肩こりなどがあります。

漢方薬では、血液循環を良くする“活血化お薬”などを使います。

鍼灸では、”血にかかわる経穴”などを選穴します。

(3)≪肝腎不足証≫

難治性が多く、関節の疼痛が出現し悪くなると関節変形までいくこともあります。

一般的な症状としては、腰痛、ひざ痛、足腰のだるさなどを伴う事もあります。

漢方薬では、“補益肝腎薬”を使います。

​鍼灸では、“肝経の経穴”“腎経の経穴”などを選穴します。

(4)衝脈・任脈不調証

女性の月経、出産に関係して起こります。

月経前や妊娠中、出産前に発病することもあります。軽い痒みやめまい、全身の不調などを伴う事もあります。

漢方薬では、背中側にある衝脈とお腹側にある任脈を調整する“調摂衝任薬”などを使います。

鍼灸では、“衝脈の経穴”“任脈の経穴”などを選穴します。

bottom of page